30年以上勤務した会社を2022年の夏にやめた私が、会社をやめる前の注意点や実際やめる時の手続きなどについて【職場編】【お金編】【役所編】【生活編】に分け、それぞれのポイントをピックアップして一つの記事にまとめました。
会社をやめたいなぁ、やめようかなと考えている方や、やめて大丈夫かなと不安に思われている方の何かの参考になればうれしく思います。
参考にしていただくために、私の前提項目を書いておきますね。
・年齢は50代の真ん中あたり
・シングル
・女性
・職歴は初めて入社した会社一社のみ
・退職後すぐの転職予定なし
この前提をふまえて読んでいただけるとありがたいです。
※ちなみに退職と同時に次の転職先が決まっている場合は、あまり参考にならないかもしれません。
【職場編】
なぜ退職したいのか、退職して本当に後悔しないか確認
いきなりですが、ここ大事です。
・自分はなぜ退職したいと思ったのか、具体的な理由、原因は何か。
・いっときの感情で決意したのではないか。
・今もその(やめたい)思いは続いているのか。
・後悔はしないか。
私はスマホのメモなどに書き出して何度も読み返したり、追記したりして確認していました。
この年齢でやめて転職できたとしても、正社員としての採用はなかなか厳しいかと。
また年収が半分以下になる可能性も想定して、慎重に検討する必要があります(家族ありの方は特に)。
もし後で後悔するかもと少しでも思ったら、いったん冷静になって思いとどまるべき!
やめるって上司に伝えるのはいつでもできます。でもいったん伝えてしまうと後には戻れなくなるので。
業務引継ぎ(申し送り)計画
慎重に考えて決断し上司に伝えてしまえば、もう後は覚悟を決めてすすんでいくしかありません。
・後任者にいつ、何をどのレベルまで引継ぐか。
・マニュアルはあるのか、新たに作成するのか。
・共有フォルダの中に、過去に誰かが作ったマニュアルがないか。
あと月に一度しかタイミングがない締め作業などは、後任者が来て一緒にできるよう準備しておく。
引継ぐ期間や後任者がどういう人物か(新入社員なのかベテランなのか)によって、レベル感やスピードも変わってくると思います。
ある程度スケジュールを立てて計画的に引き継がないと、時間切れになることも想定されますので入念な準備が必要ですね。
あと上司には、チェックリストでもメールでもいいのですが「私はこれらの項目について引継ぎしましたよ」という、口頭ではない報告をしておくことをおすすめします。
自分がやめたあとに後任者に「聞いてない、引継いでもらってない」なんて言われると心外ですから(笑)
年次有給休暇の取得計画
やはり有休も使いたいので、自分と後任者の予定を考えつつこちらも計画的に。
残っている有休を全部消化してやめていく人も多いなか、私は多忙であまり休めなかったので半分以上残したままとなってしまいました(残念)。
それに引継ぎしながら有休とりながら、デスクやキャビネット、個人ロッカーの荷物の整理もしないといけません。
私は荷物整理にも膨大な時間を要しました(←捨てるのも整理も苦手)。
職場に配る餞別(お菓子等)検討
職場に配るご挨拶のお菓子を選ぶのも結構悩みました。
・いつ配るのか。
・どの範囲まで配るのか、遠方の人はどうするか。
・何を配るのか(予算も)。
・人によって物を変えるのか。
品物選びに一番時間がかかったかな。
最後の見栄で、おしゃれでちょっと高級なお菓子にするか、もうどう思われてもいいのでとにかく安上がりなものにするか・・・。
結局まぁ中間?といった感じのものに着地。
同じ部署の人には和紙で個包装された、ちょっと見栄えのするお菓子。
大部屋の皆さんには大きな箱にたくさん入っているクッキーに。
買うのも結構な荷物になるし(お値段も)、真夏だったのであまり早くに購入して痛んでも困るしと色々気をつかいましたね。
遠方の方や別のフロアの仲良しにも何か渡したかったので、とにかく何回かに分けてたくさん買いました。
最終出勤日とご挨拶のスケジュール検討
退職日当日に出社して一人ひとりにご挨拶をするのが億劫だったため、退職日を含む最後の1週間は有休を取得しました。
ま、ぶっちゃけ根掘り葉掘り聞かれるのがうざかったというか。
でもやっぱり長年働いた会社なので、数は少ないですけど仲良しもいるわけで。
LINE知ってる人から段階的にお知らせ&ご挨拶していきました。
裏ワザ?時間外労働が増えれば失業保険も増える
退職前は心なしか残業を多めにしていた気がします。
わざとではないですよ、有休とれないほど忙しかったんです。
でも知識として離職前6ヵ月間の賃金から失業保険の基本手当日額を算出することは知っていました。つまり残業代もその算出対象である賃金に含まれるため、もらえる失業保険が増えるというわけです。
そのことが頭の片隅にうっすらあったことは否定できません(笑)
そういう裏ワザもあるよというご紹介でした。
当然管理職の方は時間外がつきませんので対象外ですけどね。
【お金編】
クレジットカード作成
会社をやめて無職になると社会的信用(安定収入)を失います。
クレジットカードを作っておきたい方、枚数を増やしたい方は在職中がおすすめ。というか在職中でないと作れません。
自己アフィリエイト(セルフバック)の仕組みを使って、クレジットカード作成による収益を得ようとしても無理なのでご注意を。
※三井住友カード(NL)等の専業主婦/主夫が作成できるカードはもちろん作成可能です。
賃貸住宅に引っ越す場合はその契約
こちらもクレジットカードと同様です。
引越しを検討している場合は、在職中に契約まではしておきましょう。
住宅ローンを組む場合はその契約
これもクレジットカード、賃貸契約と同様ですね。
私は中古マンションを購入するために住宅ローンを組みましたが、退職前ギリギリに契約しました。
契約後に退職することがローン契約先である銀行等に知られても、特に問題ないみたいです。
私の場合、ローンを組んだ銀行に会社の退職金が振り込まれましたが、問合せ等はありませんでした。
預貯金、資産の棚卸しと今後の収支見込み
ここも大切なポイントです。
実際に退職したあとすぐに生活費が底をついてしまうと、会社やめたことを後悔するはめになります。
退職を申し出る前に必ず資産の棚卸しを行いましょう。項目はざっとこんな感じでしょうか。
・まず現在の預貯金はいくらあるのか。
・投資している場合は評価額はいくらぐらいなのか。
・会社やめたときに入ってくるお金はいくらあるのか(退職金や財形など)。
・失業給付ってだいたいいくらで、何ヵ月もらえるのか。
・年金は何歳からどれぐらいもらえるのか。
・やめた後に払わないといけないお金って何と何?
転職先が決まっていない人や当面無職予定の人なら、最低でも半年分くらいの生活費(生活防衛資金)があるかどうかを確認しておくべきです。
それがなければ、会社やめるよりまず資産形成!
固定費棚卸しと見直し
生活費を確保するためには、毎月どれくらい自分がお金を使っているのかについて、把握する必要がありますよね。
私はサラリーマン時代、とにかくお金に無関心で1ヵ月の食費や光熱費をいくら払っているのか、ぼんやりしかわかっていませんでした。
というか、安定収入があることにあぐらをかいて、わかろうとしていなかった感じかも。
でも段々退職したい気持ちが高まってくると、さすがの私でも自然と家賃や光熱費、保険、通信・・・などの固定費をリストアップするようになりました。
あとはその固定費を下げるべく見直しをしなきゃなのですが、それってなかなか厳しいものがありますよね。
生活水準を急に極端に下げることは難しく・・・私の場合は取りいそぎ贅沢系を見直しました。
エステやネイルをやめるor頻度を下げる、百貨店の友の会を退会、プラスEXカード解約など。
ほかにも、できることはたくさんあります。
・車を持っている場合は手放すことを検討する。
・保険を見直す。
・家賃の安い賃貸に住み替える。
・ギャンブルやタバコをやめる。
・格安スマホに変える。
・使っていないサブスクを解約する。
・使っていなくて年会費のかかるカードを解約する。
手続きはかなり面倒ですが、これらをやらずしてリタイア成功はあり得ません。
【役所編】
居住地の役所で国民健康保険料の確認
サラリーマンをしている間は会社の健康保険組合(または協会けんぽ)に加入していますが、退職後に無職になる場合は、次のどちらかを選択する必要があります。
・退職する会社の健康保険に「任意継続」加入する。
・国民健康保険(以下、国保)に加入する。
(通常なら「家族の扶養に入る」という選択肢もありますが、私の年齢でシングルの場合ほぼその選択肢はない)
結論を言えば、退職時は「任意継続」を選択し、翌年の4月から国保に切り替えるのがベストかと。(切り替える前にどちらが安いかは要確認)
任意継続というのは、会社をやめる人が2年間だけそのまま前職の会社の健康保険に加入できる制度です。
気になる保険料ですが、任意継続はざっくり在職時の2倍になります(会社負担分の保険料も自分で払わないといけない)。
とはいえ、支払う保険料には上限があります。
国保は毎年「4月~翌年3月」を1年度としており、その年度の保険料は前年「1月~12月」の所得をもとに計算し、決定されます。
つまり2022年8月に退職した私の場合、2021年1~12月の所得をもとに計算された保険料を、退職後から2023年3月まで支払う。
2023年4月からは、2022年1~8月の所得をもとに計算された保険料に切り替わる。
2022年は1年の2/3しか働いていませんし、年末賞与も入らないので、おそらく2年目は国保の方が安くなるのではないかと。
国保の計算方法は自治体によって異なります。
事前に自治体(役所)へ行って金額を確認しておくと、退職手続きがスムーズになりますよ。
私も念のため前年の源泉徴収票を持って市役所で国保の金額を計算してもらった結果、やはり任意継続の方が安かったので任意継続を申請。
その際、私の勤務していた会社の健保組合は前納するといくらか割引があったので翌年3月までの計算をしてもらい、前納しました。
こちら↓の記事でも国保やその他の退職後にかかる費用について書いています。
ハローワークで求職者登録
時間のあるときにハローワークへ行って求職者登録(求職申込み手続き)をし「ハローワーク受付票」をもらっておくと、失業保険を申請する際の手続きがひとつ省けるのでおすすめです。
※在職中に手続き可能
【生活編】
リタイア生活でしたいことピックアップ(勉強、遊びなど)
会社をやめると自由が手に入ります。
私は働くこと自体は割と好きな方だと自分では思っています。でも面倒な人間関係や競争・ライバル意識、その他ドロドロしたものは大嫌い。
それらから解放され、ストレスもかなり軽減するはず。
一方でふところ具合は当然のこと、自由な時間をもて余すことはないだろうか、世間体はどうなるのだろうか、ブクブク太りはしないだろうかと不安で仕方ない。
なので、私は会社をやめたらこれをしたい!と思うものをピックアップしてスマホにメモ書きをしてました。
スマホのメモ書き好きやなぁー
でも資格の勉強をしたいなと思っても、世の中にはどんな資格があって、それを取ればどんな仕事に役立つのかっていう基礎的なことがよくわからず。
そこから調べはじめないといけませんでした。
あとは旅行したい!と思っても、いったい私はどこへ行きたいんだろうと考えこんでしまったり。
「考えるな、感じるんだ!」と思ってはみても行動に移すのって難しい。
(自称ですが)HSPの人間ってつくづく大変。自由を手に入れてもなお悩むんだものなぁ。
(※HSPとは、Highly Sensitive Person ハイリー・センシティブ・パーソンの略)
HSPで言えば最近「『すぐ不安になってしまう』が一瞬で消える方法」という本を買いました。また感想をブログに書きたいと思っています。
話がそれましたが、とにかく自由を手に入れたらこれがしたいっていうことは急には思いつかないので、少しずつ思いついたときに書き溜めていくことをおすすめします。
ただし、何かしないといけないわけではないですよね。今までがんばって働いてきたんだから、ゆっくりすればいいんです。
セミリタ民界隈でよく言われているセミリタ失敗の要因のひとつに、趣味がないとかヒマすぎるというのがあるようです。
お金が足りなくなったからではなく、ヒマでつらいのでまた働き出す方が多いそうで。
もちろん働くこと自体は悪くないし、これはそれぞれの考え方だと思いますが、私は何もしないという選択肢もありだと思っています。
リタイア生活 1日のスケジュール
退職して晴れてリタイア生活をはじめると、最初はそれなりに忙しいと思います。
私の場合はマンション購入や引越しなどもあったので余計ですが、国民年金の手続き(支払い方法を検討して実際に払い込む)や、iDeCoの検討や手続きなどやることは結構あるかなと。
でもそれも落ち着いたとき、あなたならどう日々を過ごしますか?
「リタイア生活でしたいことピックアップ」に書いたことをやればいいじゃんって思われるかもしれませんが、毎日できることと、そうでないことがありますよね。
私は一足先にリタイアした元同僚に「毎日どう過ごしているのか」って質問を何度かしたのですが、参考になる回答は返ってきませんでした。
午前中は散歩をしたりスポーツジムに通ったりして午後からは勉強や読書なんて理想的かも。いや、勉強は午前のほうがはかどるかな。
でも一人暮らしだと、誰とも話さない日が何日も続くのはちょっとしんどい。
ある程度時間が経てば、日々の過ごし方もなんとなく固まってくるものなのかもしれません(私はまだ固まっていませんが)。
毎日どうしたらいいの?って悩みそうな方はなんとなくでいいので前もって決めておく方が、安心してリタイアできるかも。
まとめ
ということで長くなってしまいましたが「退職前に考えておくべき15のポイント」についてまとめました。
【職場編】
・なぜ退職したいのか、退職して本当に後悔しないか確認
・業務引継ぎ(申し送り)計画
・年次有給休暇の取得計画
・職場に配る餞別(お菓子等)検討
・最終出勤日とご挨拶のスケジュール検討
・裏ワザ?時間外労働が増えれば失業保険も増える
【お金編】
・クレジットカード作成
・賃貸住宅に引っ越す場合はその契約
・住宅ローンを組む場合はその契約
・預貯金、資産の棚卸しと今後の収支見込み
・固定費棚卸しと見直し
【役所編】
・居住地の役所で国民健康保険料の確認
・ハローワークで求職者登録
【生活編】
・リタイア生活でしたいことピックアップ(勉強、遊びなど)
・リタイア生活 1日のスケジュール
私も退職前は色々な方のブログをのぞきに行っては参考にさせてもらっていました。本当に感謝、感謝です。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
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